残業代請求の相場 | 大阪天王寺の労働問題に精通した弁護士

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残業代 請求

残業代請求の相場

残業代の算出方法

残業代とは、法定労働時間週40時間、又は、1日8時間を超えて働いた場合、その超えた部分について、請求することができる割増賃金のことをいいます。
残業代は、以下の計算式で算出します。

1時間あたりの賃金額×割増賃金率×残業総時間

ここで1時間あたりの賃金額は、月額以下の計算式で算出します。

月平均所定労働時間=(365日-1年の休日合計日数)×1日の所定労働時間÷12ヵ月
1時間あたりの賃金=(基本給+諸手当)÷1か月所定労働時間

また、割増賃金の率については、以下のとおりです。

時間外労働 2割5分以上
休日労働 3割5分以上
深夜労働(午後10時から午前5時まで) 2割5分以上
時間外労働+深夜労働 5割以上
休日労働+深夜労働 6割以上
時間外労働が月60時間を超えた場合 5割以上

令和2年分の統計調査

残業代の相場は、業種、労働者の賃金額、残業総時間によって変わってくるので、一義的に算出することはできません。
参考までに、厚生労働省発表の「毎月勤労統計調査 令和2年分結果確報」によりますと、1か月の残業総時間が最も長い業種は、運輸業・郵便業で、21.1時間、残業代40,068円。
最も短いのが、飲食サービス業等で4.2時間、残業代5,406円となっています。通年は、飲食サービス業等が一番残業総時間が最も長かったのですが、新型コロナ・ウイルスの影響で令和2年分については、このような結果になっています。
一方、平均の残業代が最も高い業種は電気・ガスで、残業代52,858円、残業総時間15.2時間、最も低い業種が教育・学習支援業で、残業代5,589円、残業総時間8.5時間となっています。
なお、全業種の1か月あたりの平均残業代は17,357円、残業総時間10.2時間となっています。
(参照)https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/monthly/r02/20cr/20cr.html(第1表、第2表)

計算例

たとえば、月収20万円、所定労働時間が1日8時間・週40時間、1か月の稼働日数が21日の労働者が、1か月あたり10時間の残業をした場合、割増率を1.25倍として、仮に1年分を請求したとすると、以下のとおりとなります。

20万円÷168時間×1.25倍×10時間×12か月分=178,571円

それ以外については、以下の早見表のとおりとなります。

月 収
1か月の残業時間
20万円 30万円 40万円 50万円
10時間 178,571円 267,857円 178,571円 446,429円
20時間 357,143円 535,714円 357,143円 892,857円
30時間 535,714円 803,571円 535,714円 1,339,286円
40時間 714,284円 1,071,428円 714,286円 1,785,714円

給与所得者の平均年収が約440万円で、平均残業時間が10.2時間であり、これを基準として残業代を算出すると、以下のとおりとなります。

平均月収 440万円÷12か月=36万6000円
1時間あたりの賃金 36万6000円÷168時間=2,178円
1年分の残業代 2,178円×1.25×10.2時間×12か月分=33万3,234円

厚生労働省の調査は、基本的には雇用者側へのアンケート方式によって行われており、無回答や労働者側の言い分が反映されていないことを考えると実体と乖離している可能性があり、実際には、例に示した金額以上になることが多いと思われます。

残業代が少ない場合に考えられる理由

「実際に働いた時間に対して残業代が少ない」と感じる理由には以下のようなものがあります。

(1)労働時間が正確にカウントされていない

本来であれば労働時間に含まれるのに会社側が認めないため、労働時間が短くカウントされている場合があります。残業代に含まれる労働時間として換算されるものには、次のようなものがあります。

  • ・制服や作業着に着替える時間
  • ・仕事の待機時間
  • ・出席が義務づけられた会議や教育訓練を受ける時間
  • ・電話、来客番をしながらの休憩時間
  • ・社員旅行や社内行事 など

(2)特殊な労働形態を理由に残業代が支払われない

  • ・みなし残業制
  • ・年棒制
  • ・フレックスタイム制
  • ・裁量労働制
  • ・変形労働制

これらの特殊な労働形態を理由に「残業代は給与に含まれている」「残業代は出ない」との説明を受けている場合があります。しかし、これらの労働形態であっても所定労働時間を超えた場合には残業代は支払われなくてはいけません。

(3)管理監督者を理由に残業代が支払われない

残業代が支払われない管理監督者とは、肩書の名称や有無ではなく、「労働条件の決定その他の労務管理について、経営者と一体的な立場にある」ことが必要です。そのような実態がないのに残業代を支払わないのは違法です。

まとめ

正確に残業代を算出したい方、実働時間に比べて残業代が少ないとお感じの方は、一度弁護士に相談することをおすすめします。